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前勤めていた会社の後輩、俊子ちゃんのご実家は新橋のふぐ屋さん。
彼女とは見た目も性格も価値観もすごく違うと思うんだけど、なぜか不思議と縁がある。 こんなところで?というところでばったり会ったり、ちょうど興味を持っているものが かぶったりする。 さ:アンコウ食べたい! と:食べたい~ とか。 さ:すっぽん食べてみたい! と:私も私も~ とか。って食べるものばっかりじゃん。 もちろんそれだけじゃないけど。(笑) サラリーマンじゃない友人という意味でも貴重な人材。 で、去年から久しぶりに俊子ちゃんちにふぐ食べに行きたいな~って思ってた。 コルドンの仲間を誘って行こうかな、と思っているうちに暖かくなってしまい断念。 季節巡ってあっという間に1年後。今がばっちり白子の時期。 ということで、行って参りました。 突き出し。 ゼラチンなど一切無添加の煮こごり。生姜がきいている。 たらこの含め煮、菜の花のおひたし。 以前来たのはすでに15年ほど前。 京美人のお母様、職人気質のお父様、一緒に厨房に立つ弟さん。 いや、皆さん驚くほどにまったく変わっておりません。 ちょうど予約の少ない日で、小さな小上がりの個室を使わせてもらう。 このお篭り感。落ち着く~。 白子のお味噌汁。でました白子! んもう、とろ~っとしてる。濃厚~。あったまります。 てっさ。 どれだけぶりなんでしょう。何かなかったら食べないものねぇ・・・ふぐ。 白身だけど思ってた以上にしっかりと味のある身。こりこりの皮はコラーゲンの塊。 白子の白焼き。 少しでも気候が暖かくなると身がだれて、焼いたら中身が全部流れ出てしまうのですって。 食感ではお味噌汁の白子に軍配ですが、焼くと味がさらに凝縮。 ふぐから揚げ。 文句なしのうまさ。 そして鍋。どうでしょうか、このぷりぷりの身は。 鍋に夢中になりすぎて、煮上がった写真を撮るの忘れました。 かろうじて唇部分。ここが一番のゼラチン質です。すっごくおいしい。 〆のぞうすい。 お母様に心配されながら、普通に2人前を平らげる私たち。 確かにおなかはいっぱい。 せっかくなので、カウンターにも座らせてもらって、ご家族とおしゃべり。 プロの料理人のお話、ためになります。 材料にこだわって良いものを使えばもうけは少なくなる。 売値も上がるので真に味のわかる人しか食べにきてくれない。 少し材料費を抑えて、敷居を低くすると多くのお客さんが来てくれるけど、 さばききれなくなって人を雇わなきゃならなくなる。人を雇うとまたもうけが少なくなる。 ジレンマ。 料理を人に出すからには、自分が納得できるものを出したい。 でも採算度外視ってだけでは続けられない。 要は自分が譲れないものは何なのか、お金はどのくらい稼げれば良いのか。 その辺をちゃんと決めておかないとだめなんだよね。 難しい。きびしい世界だ! ちょうど次のお客さんが入ってきたのでお開きに。 すごくおいしくて、楽しかった! またうかがいたいです。
by sasamikitchen
| 2011-02-24 00:25
| 外食
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